医学情報・医療情報 UMINオンライン演題登録システムFAQ(学会担当者用)

オンライン演題登録システムFAQ(学会担当者用)


5.オンライン査読
5-1. オンライン登録での査読の仕方について教えてください。

査読については、オンライン査読と紙ベースの査読方法があります。

1)紙ベースの査読

紙ベースの査読方法は、1)CSV形式のデータと画像ファイルから学会側で査読用の用紙を作成する方法と2)UMINで査読用紙をMS-WORD形式で作成する方法があります。UMINでは、2)をお勧めしております。その理由は、a)査読用紙のフォーマットに凝る必要性は低いと思われること、b)2)の方法にした場合には、演題が集まって査読用紙を印刷したいと思ったときに思わぬトラブルが生じて査読用紙がうまく印刷できない可能性があることです(UMINでは確実にMS-WORDフォーマットでの印刷原稿の作成が可能ですが、急に明日中に印刷してくれと依頼されても難しい場合があります)。査読の場合には原則として、演題の著者名、所属機関は記載しませんが、記載することも可能です。

2)オンライン査読

オンライン査読では、査読者にUMIN IDとパスワードを利用して、WWW画面から査読してもらう方式をとります。詳細は、FAQのオンライン査読の各項目をご参照願います。

5-2. 現在どの学会がオンライン査読を採用しているか教えてもらえますか。
日本小児科学会、日本循環器学会、日本消化器外科学会、日本心臓外科学会、日本消化器病学会がオンライン査読を採用しております(2000年10月1日現在)。
5-3. オンライン査読の運用する上での注意点について教えてください。
オンライン査読システムは、慎重に準備して運用する必要があります。オンライン査読を行う際には、1)査読のやり方は各学会で違いますので、プログラムの新規開発が必要になる場合が予想され、十分な時間的余裕が必要であること、2)オンライン査読についての学会理事会レベルでの合意が必要と思われること(演題を出す人はコンピュータに慣れた若い人ですが、査読をするのは年配の先生方です)、3)うまく査読データが入らなかった場合に査読者に連絡をとってFAXで査読してもらうなどのバックアップ体制が必要なこと、4)査読者へのID発行を早めに行う必要があること等をご考慮願いします。

UMINセンターでは、従来オンライン査読を積極的にはお勧めしておりませんでしたが、日本小児科学会・日本循環器学会で大きなトラブルがなく終了したことから、オンライン演題登録2年目以降の学会でかつ、利用されたい登録画面における過去の登録実績が600演題以上のある画面については、学会内の合意が得られるのであれば、利用を推奨する方針に変更いたしました。

運用例がまだ多くはないことから、システム安定性の点で問題が発生する可能性があります。また運用される学会もまだシステムに慣れていないと思われます。このため、事前に必ずテストデータを入れて、リハーサルを行うようお願いいたします。

5-4. オンライン査読の作業手順について教えてください。
以下のようになります。特に1年目に実施する学術集会事務局の負担はある程度覚悟する必要があります。2年目以降はある程度簡略化できると思われます。尚、オンライン査読者に対して発行するIDはUMINの通常の登録利用者用IDになります。

時期 作業内容
学術集会開催1年前 UMINセンターとの詳細な打合わせ
既存のオンライン査読プログラムで対応可能かどうかの調査
もし対応可能でなければUMIN側でソフトの改造を行う
オンライン査読システムテスト運用開始3ヶ月前 査読者の選定終了及び同意の取得
査読者自身による、UMIN IDの取得
オンライン査読システムテスト運用開始1ヶ月前 査読者全員のUMINへの登録終了
査読者が使用するUMIN IDの確認
オンライン査読システムテスト運用時
(本運用の1ヶ月以上前)
オンライン査読システムのテスト運用開始
査読者全員がUMINを利用できるか確認
もし利用できない人がいれば学術集会事務局で代理入力する旨を通知し、郵送・FAXに切り替え
オンライン演題登録開始時
オンライン演題登録締め切り1週間前 後少しで査読が始まる旨のアナウンスと学術集会事務局作成の査読者用マニュアルの配布を査読者に行う
オンライン演題登録締め切り 締め切り処理(二重登録・不完全抄録等の削除を含む)
査読者への演題・抄録の割当て作業
オンライン演題登録締め切り数日後 オンライン査読開始
オンライン査読締め切り1週間前 査読状況の確認
オンラインで査読できない人を再度確認して、学術集会事務局で代理入力する旨通知し、郵送・FAXに切り替える。
オンライン演題登録締め切り 自動集計結果の確認(バグによる計算違いがないか確認)
5-5. オンライン査読に対するUMINセンターのサポートについて教えてください。
従来、UMINセンターではオンライン抄録登録に際して、会員からの問い合わせはまず学術集会の方でやっていただき、学術集会事務局で回答・対応が出来ない件については学術集会事務局より、UMINセンターにご照会をいただいて回答する形でサポートを行ってまいりました(間接サポート)。

オンライン査読を円滑に行うために、当面オンライン査読者への対応の一部について、UMINセンターで直接サポートいたします。

○UMINセンターが直接サポートする事項

1)ID・パスワードの再発行

UMINセンターで行いますので、下記のオンライン査読者専用の申請書を貴学術集会ホームページへリンクしていただけますようお願いいたします。

https://www.umin.ac.jp/id/passwd/repass.html

2)査読画面にアクセスできない場合の対応

本件につきましては、問い合わせ先として、下記をホームページにご記載ください。
なお、パスワードの認証エラーでアクセスできない場合は、上記の申請書を提出していただくようお願いします。また、アクセスできた後の使い方等の問題は学会の方でまず対応していただきます。

○学術集会事務局でサポートしていただく事項(UMINセンターの間接サポート)

ID・パスワードの再発行及び査読画面にアクセスできない場合以外の査読者からの問い合わせ、質問、要望事項への対応(「使い方がわからない」、「うまく動かない」、「この点を改善して欲しい」等の対応)。学術集会事務局の側で回答できるものはご回答いただき、できないものについては、UMINセンターにご照会ください。また要望・修正希望事項については、学術集会事務局で取りまとめをお願いいたします。

5-6. 締め切りを終えたらすぐにオンライン査読を開始できますか。
いいえ、締め切り処理(不完全な演題の削除及び同じ演題の二重登録の削除)及び登録された演題への査読者の割当作業が必要です。これには、2週間程度見ておく必要があります。演題登録を締め切ってもすぐに査読を開始できるわけではありません。
5-7. オンライン査読のIDについて教えてください。
オンライン査読で利用するのは、UMINの通常IDです。通常IDは、一般にUMINの登録を抹消しない限り、半永久的に使用します(本人の希望でオンラインで変更は可能です)。オンライン演題登録に際して、発行される一時的なID(登録番号と呼んでおります)ではありませんので、ご注意ください。登録番号は、演題・抄録を1件登録する毎に発行され、当該の学術集会の演題登録が締め切られた後は使用できなくなります。

オンライン査読は通常のUMINの個人用IDをご利用頂きます。UMINでは個人に対して発行される通常のIDと大学病院の官職・業務に対して発行される業務指定・官職指定アドレス(XX病院長や○○課課長など)がありますが、個人IDしかご利用になれません。その理由は、業務指定・官職指定アドレスは人につくものでなく、業務・官職につくものですから、業務指定・官職指定アドレスを利用しているユーザは変わってしまうからです。

以前は、オンライン査読専用に一時IDを発行しておりましたが、オンライン査読を採用する学会が増えてまいりましたので、現在では原則としてオンライン査読専用の一時IDの発行はしておりません。UMIN個人IDの利用には下記のメリットがあります。

1)査読のたびに一時IDを発行して、郵送し、終わると削除するのはコストと手間がかかる。
2)学会毎にいくつもIDが発行されたのでは査読者が途惑う(どの学会も同じIDで査読できた方が便利)

一方で、この方法を採用すると、UMIN個人IDやパスワードを忘れてしまった査読者にIDとパスワードを通知する必要があります。これは特にオンライン査読の初年度には手間がかかりますが、2年目以降の労力は逆に軽減されます。またオンライン査読採用の学会が増えれば、同じIDやパスワードを何度も利用しますので、IDやパスワードを忘れることはほとんどなくなると予想しています。

通常IDの取得方法

UMINの通常個人IDをお持ちでない先生は、ご本人様にて以下のページよりお手続きいただきご取得ください。

 UMIN ID・パスワードのご案内 https://www.umin.ac.jp/id/
 (「UMIN IDを新規に取得したい」よりお進みください)

5-8. オンライン査読の打ち合わせに何か事前に用意するものはありますか。
まず、前回の学術集会で使用した査読用紙と査読者のリストを御用意下さい。査読者のリストが無い場合は人数だけでも構いません。もし、今回の学術集会の査読者のリストがあるのでしたら、そちらのリストを御用意下さい。
5-9. オンライン査読で過去におきたトラブルについて教えてください。
以下のようなトラブルが発生しております。いずれも事前の入念な対策・点検で防止可能です。

1)査読者のIDの間違え

学術集会事務局が、査読者のIDを同姓同名の人と間違えて設定してしまう例が発生しています。

(例)同姓同名の人が2人以上登録されていた場合
日本UMIN学会所属の勇民太郎(○○大学病院循環器科)がUMIN ID(taro-yumin)を持っていたとします。同姓同名で、勇民太郎(××病院消化器科)という人がUMIN ID(t-yumin)を持っていたとします。日本UMIN学会第31回学術集会事務局が、UMIN利用者の検索を行って、日本UMIN学会所属でない勇民太郎(t-yumin)氏のIDを発見します。査読者のIDが、t-yuminでアクセスするように設定されているため、日本UMIN学会所属の勇民太郎(本当のIDは、taro-yumin)はアクセスができません。このため、パスワードがまちがっているのではないかと判断して、パスワードの変更処理を行うと今度は、同姓同名の勇民太郎(t-yumin)氏がアクセスできなくなります。

(例)査読者が登録されておらず同姓同名の別の人が登録されていた場合

日本UMIN学会所属の勇民太郎(○○大学病院循環器科)は、UMIN IDを持っていませんでした。ところが同姓同名の勇民太郎(××病院消化器科)という人がUMIN ID(t-yumin)を持っていたとします。学術集会事務局の側で、同姓同名の違う人を査読者として設定しておいた場合には同様の問題が発生します。

以下のような確認が必要です。

*査読者が複数のIDを持っていないか
*査読者と同姓同名の人がいないか。

このような事態を防止するために、査読依頼の際に、UMIN IDの取得の有無等について尋ねる等の工夫が必要です。UMINセンターで作成した査読依頼のサンプルをご参照願います。

2)抄録の大きな不備

オンライン査読をはじめる前にすべての抄録について、担当者が読んで確認することが必要です。抄録の内容が明らかにおかしい(抄録本文に「準備中」としか書いてない)、抄録が著しく短い(書きかけの可能性があります)場合には、事前に削除するなり、著者に問い合わせることが必要です。そうしないと、システムの不備で表示されていないのか、抄録本文そのものが入力されていないのかわかりません。

3)査読者をUMINに登録する旨の事前通知がなされないこと

査読者はオンライン査読のためにUMINに登録することになりますので、査読者が未登録者の場合には、必ず事前に「登録する」旨を査読者に通知するようにお願いします(もし査読者が登録を拒否する場合には登録できませんが、その場合にはオンライン査読もできません)。知らないうちに勝手に登録されたとか、登録に同意した覚えはないというクレームが来る場合がございます。

4)査読用IDとUMIN IDが同じであることが周知されていないこと

査読用に用いるIDは、通常のUMIN IDです。このことが査読者に理解されていない場合がございますのでこの点は強調しておく必要があります。査読専用と勘違いして、UMINセンターまたは学会事務局(SNS OASIS利用学会の場合)でパスワードを変更すると、電子メール等が使えなくなります。

5)査読期間が短いこと

特にはじめてオンライン査読を行う場合には、使い方がわからない、うまくログインできない等のトラブルが発生しがちです。この場合、問い合わせ、返答が発生しますので少なくとも2週間程度の査読期間をとり、1週間程度は査読が遅れても大丈夫なような日程にする必要があります。

5-10. 登録された演題を査読者に割当る時の一括登録データの形式を教えてください。
データの例を参照ください。
5-11. 査読される先生が、パスワードを忘れた場合に対応法について教えてください。
IDに設定されているパスワードは、セキュリティの関係上、UMINセンターでもお調べすることはできません。査読者ご本人様にて、以下のページよりお手続きいただくようご案内ください。

 UMIN ID・パスワードのご案内 https://www.umin.ac.jp/id/
 (「パスワード文字列を忘れた」よりお進みください)

必ずパスワードを忘れたという方がでますので、オンライン査読用のIDとパスワードの再発行通知願いをホームページのわかりやすいところからリンクしておいてください。
5-12. オンライン査読の英語画面はありますか。
はい。あります。平成15年10月より英語版オンライン査読画面の利用が可能となりました。ご利用にあたっては以下の点にご留意ください。
  • 英語版の利用は、日本語版と同様に利用されたい登録画面における過去の登録実績が600演題以上ある場合に使用できます。
  • 日本語画面と英語画面の併用はできません。